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液晶タブレット [仕事]

ここ数年で、かなり制作環境の機材をグレードアップさせました。数年前に母の癌を告知され、何かあったら大変と節約ばかりしていましたが、母が亡くなってからは節約に必死になる気持ちも薄れ、気分も新たに仕事の機器を積極的に買うようになりました。

その中でも、一番大きな環境の変化は液晶タブレットです。

数年前にディスプレイをUXGAサイズ(1600×1200)にして、作業環境の広さに感動していましたが、その反面タブレットで描くのが以前と比べて疲れるというか、漠然と描きにくい感覚がでてきました

それを回避するためにタブレットのサイズを大きくすると、こんどはディスプレイとの距離が遠くなり、やはり細かな部分が描きにくくなってくきます。大画面なのに拡大しないと描きにくく、絵全体を見渡せる大画面の利点が生かせないというジレンマ。

そんな作業環境の違和感を打開したくて、液晶タブレットCintiQ12WXが発表されると同時に購入。半年ほど使い込んでいくうちに感じたのは、想像以上の描きやすさ。思っていた以上に、ペンと画面を同時に見ながら描くのは快適でした。

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予想外だったのは、画面サイズが小さいことはあまり問題ではなかったこと。

PhotoShop CS3 からパレットのアイコン化ができるようになった点も大きいですが、画面に多くのパレットを表示して狭い描画領域で描くやりかたは、タブレットの性能を殺しているんだなと感じました。CintiQ12WXはパレットアイコンを使って、広い描画領域を確保するのが必修なので、この方法で描いていると、画面を大きく使って描く方が快適な描き味になるんだなと改めて気付きました。

実は30インチの液晶モニタも購入していて、WQXGAサイズ(2560×1600)という広大なデスクトップ画面が使えるようになりました。この画面サイズは圧巻で、高解像度な画像も一画面で見渡せる凄さに感動しました。当然、このモニタでPhotoShopを使ったら、さぞ快適だろう考え、CintiQ12WXを高解像度モニタへマッピングし、ワイド画面用の普通のタブレットとしても使えるようにした上で、小さな画面の液晶タブレットと、どちらが快適か描き比べてみようと思いました。

WQXGAサイズのPhotoShopはパレットを贅沢に配置しても描画領域は広々としていて、印刷目的のイラストでも、実寸でほぼ全体を見渡しながら描ける快適な作業空間です。これならば、さぞ描きやすいだろうと思っていましたが・・・全く描く気になれませんでした。描くのに凄く違和感を感じました。

実寸で描くと、かなり線がぶれます。大きく拡大しないと綺麗な線が描けません。せっかくの大画面で、筆をのせる部分を拡大して描いていては本末転倒です。液晶タブレットの狭い画面で描くのと変わりないです。一ヶ月ほど両方の環境を使い比べていたんですが、あきらかにWQXGAでPhotoShopを使おうとすると、モチベーションが下がりました。タブレットと画面のサイズの差が描き味を落としているのがハッキリとわかりました。

とはいっても問題になるのは、微妙な描き味が重要な線画段階の作業でのことで、彩色段階ではそれほど気にならないようにも思いました。なので、SAIやPhotoShopなどで線画を描くときは液晶タブレット、彩色をするときはWQXGAモニタにしようかと思ったんですが・・・

デュアルモニタ環境で、アプリケーションを別モニタへ移動させるのが凄く面倒なんですよね。

特にPhotoShop。ワークスペース保存機能を使えば一発かなと思っていたんですが、デュアルモニタ環境の情報まで保存しないみたいなので、メインウィンドウを手作業で別モニタへ移動する必要があります。ところが、イラストデーター開くと、イラストの子ウィンドウが以前のモニタで開かれる・・・子ウィンドウも移動。やっと描けると思って作業を進めると、各種ダイアログなどが以前のモニタに表示される・・・また移動。まったく使い勝手が悪いです。

あと、やり方が悪いのかもしれませんが、SAIは セカンダリモニタで起動すると正常に描けなくて、何が問題なのか調べるのも面倒になり、デュアルモニタ間を、ソフトを移動して使うのは諦めました。

液晶タブレットの使い勝手の良さと、大画面の視認性の良さ。両方を備えた環境があれば・・・と考えモンモンと悩んでいたんですが・・・・

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結局買ってしまいました! CintiQ21UXです。 UXGA(1600×1200)サイズの液晶タブレット。

届いたときは、その大きさにビックリしました。狭い6畳一間のワンルームには大きすぎる! 少し後悔しました・・・ おまけに8キロという重さにもビックリ!買わなければ良かったと思いました・・・

でも、机の上にセットして、実際に使ってみたら大満足! 凄く描きやすいです。よく考えれば、漫画家の方が使ってる大きめのトレス台だって、これぐらいの場所はとるでしょう。机の上にキャンバスを置いて描いている感覚に近いので、設置した後は大きさは気にならなくなりました。(重さだけは、いかんともしがたいですが・・・)

ただ、12WXと比べると1ドットが大きい(ドットピッチが大きい)です。12WXと同じドットピッチでコンパクトなUXGAの液晶タブレットが出たら凄く欲しいです。

これで、完全にWQXGAの大画面モニタはイラストには使われない状態になりましたが、ネット用のPCをデュアルモニタ環境にしました。1600×1200 と 2560×1600 の広大なデスクトップ環境です。ブラウザ開きながら資料画像やメーラーなどを同時に開けるので、凄く便利で快適です。おまけに豊富な入力端子があるので、Xbox360やHDDレコーダーなど繋げることもできたので買って損はしませんでした。

他にも、PCを新たに自作しました。Core2Duoも3GHzへ、メモリも3G(最近のメモリ安いですね)、ビデオボードもGeForce9700GTにしました。

余った古いパーツを使って、もう一台自作。イラスト用PCを3年ぶりに新しくしました。こちらは少し性能が落ちますが、いずれCPUを新しくしようと思っています。古いDELL製のPCは弟にあげました。

ここ半年で、かなり環境が変わりました。少し生活が落ち着いて、いろいろと試せる時間ができたのが大きかったです。時代の進歩はすさまじいなーと思いました。


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コメント 4

hajime

うわー!いいですねぇ。
私はかれこれ当時出たばかりのDTU-710を使ってますが、淵がフラットじゃないのが不便です。
それに分厚いしスタンドが使いにくい。
私も買い替え検討してみようかな。
by hajime (2008-06-30 05:00) 

よしお

>hajimeさん
返事が遅くなってすみません。
DTU-710が発売された頃は、まだまだ液晶タブレットは高くて、買ってみようかどうしようか迷って、結局あきらめたのを覚えています。確かに、手を置く場所に段差があると描きにくいですね。微妙な使い心地で描く意欲が大きく変化しますから、道具って難しいですよね~
by よしお (2008-12-22 22:48) 

松戸 ネイルサロン

よろしくおねがいします。
by 松戸 ネイルサロン (2009-12-01 14:01) 

よしお

>松戸 ネイルサロン
宣伝目的の書込みは、以後ご遠慮下さい。
by よしお (2010-09-12 22:26) 

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