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入院日記(前編) [生活]

2012年の12月10日から入院し、結核と判明した後は感染症内科の隔離病棟に転院しました。その時、ノートに部屋の様子をスケッチしましたので、退院後に彩色してみました。

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一番最初は病気の原因がわからなかったので、隣駅の総合病院の4人部屋に入院しました。最初は一番安い部屋が空いてなくて、テレビにDVDが付いてる少し高めの部屋しかなく、1日ごとに5千円の部屋代がかかるらしく驚きました。一ヶ月入院したら部屋代だけで15万円です。個室の場合は一日数万円とられます。特別な部屋には保険も効きません。早く一番安い部屋に移して欲しいと頼みました。DVDなんて見ませんし、それ以外は一番安い部屋とまったく同じらしいのです。結局安い部屋に移るのに一週間ほどかかりました。

入院時の食事はおかゆと薄味のオカズが中心でした。糖尿病対策で一日の摂取カロリーは1600kcalになっています。入院当初は美味しく全てキレイに食べて物足りなかったです。クリスマスは特別な食事が出ました。星マーク付きのハンバーグと海老フライです。凄く小さくて味も薄味でしたが、肉類が出るのは久々で凄く美味しかったです。

クリスマスの少し前は、体調が酷く悪化していて、腹痛が酷くなると食欲が無くなって、食べきれずに残すことが多かったです。食道の出口あたりに冷たさを感じる違和感があって、どうやら菌のせいで腸が正常に機能せず、胃で消化されたものが腸に流れていかないので、胃の内容物が逆流し始めて食道が違和感を感じているようでした。この感触が来ると、数時間後には吐き気に襲われて食べたものを全て吐いてしまいました。その直後に結核菌が検出されて、今回の隔離病棟に転院したのです

部屋は天井のカーテンレールが二つあったので、昔は二人部屋だったのかもしれません。広々としていて日当たりが良く、空調が効いている上に日差しが猛烈に当たるので、真冬なのに部屋の中は暑くてたまらなかったです。なので遮光カーテンを閉めていたんですが、看護師さんが来るとカーテンを開けてしまうので、暑いときはうちわを扇いで寝ていました。

個室なので部屋代がどうなるか心配でしたが、結核入院の場合は個室料金は国が負担してくれるようで一安心でした。他の患者さんに気を使わなくて良い反面。部屋からは一歩も外に出られないです。部屋の扉は二重になっていて、部屋の中の気圧は外よりも低めになっているので、扉を開けても外の空気は気圧の低い部屋に向かって流れますから、病原菌が外に出ないような構造になっています。

トイレとシャワーがあって、液晶テレビ付き(有料)です。部屋のドアは大型の医療機材を搬入できるような構造で、食事などを患者に接触せずに受け渡せる小型のボックスが壁に付いていましたが、私の場合は普通に部屋の中へ食事を持ってきてくれました。

凄く広々とした部屋で快適そうな感じですが、実際は点滴を日に4~6本打つ必要があって、24時間点滴針が腕に刺さった状態でした。1本あたり4時間ぐらいかかる上に、夜中でも点滴を交換しますから夜でも熟睡できない上に、私の血管が細いせいか点滴針がなかなか血管に入らなくて、数人の看護師さんが何度も針を入れようと悪戦苦闘されていました。酷いときは5回刺しても入らなくて、一度は血管に入ってないのに点滴されてしまい、腕が点滴の液でパンパンに膨れてしまいました。

パソコンとかゲームなどを持ち込んでインターネットを使っても良いと言われていたのですが、あいにくWi-fiルーター等は持っていなかったので、入院中はネットを見ることはしませんでした(ゲーム機はDSを持ってきていました)。テレビを見るのもお金がかかりますから、入院費がいくらになるかわからないので、極力テレビも使わないようにしていました。

その代わりに、以前からもう一度読み直してみたいと思っていた、アイザック・アシモフの「ファウンデーション」シリーズの文庫本小説を持ってきていたので、それを改めてジックリ読み直すことで時間を潰していました。しかし、「ファウンデーションの彼方へ」からの後のシリーズはハードカバー版しか持ち合わせていなかったので、弟に頼んで文庫本版をネットで購入してもらい、面会時に受け取って読み進めました。会社員時代に通勤時の電車の中で読んでいた小説だったので、眠気から頭の中に入ってなかった部分も多くて、改めて読み直すと新たな発見があって凄く面白かったです。消灯は夜の8時なので、それ以降は寝るしかないのですが、なかなか眠れない時はライト点けて夜中近くまで小説を読んでいたりしました。

大晦日が近づいてきた頃、結核の薬のおかげか腹痛も治まってきて、大晦日とお正月は奮発してテレビでも見ようと思いました。事前にテレビ番組雑誌を買っていたので、見たい番組に印をつけてから視聴金額を計算し、1000円のテレビカードを2枚買ってから、いくつかお笑い番組などを見ました。そして新年のカウントダウンも見ようと、特別に先生の許可をいただいてPM11:55にテレビを点けました。しかし、0時付近になってもカウントダウンの盛り上がりが無くて、どこの局もまったりムードなので首を傾げていたのですが、よくよく番組情報を見ると既に0時を15分も過ぎていることに気づきました・・・なんと病室の時計は10分も遅れていたんです・・・新年のカウントダウンを完全に逃して2013年を迎えてしまいました・・・

新年を迎えた後は体調もどんどん良くなっていくはずだったんですが、新年2日目の午後から胃が張ってきて、物凄い腹痛に悩まされ始めました。今までに無いほど下腹部にズキンズキンと痛みが走り、歯を食いしばって痛みに耐えていました。夜中も痛みが引かなくて、このまま死ぬんじゃないかと思いながら一日中脂汗を流しながら痛みに耐えて朝を迎えました。食事もまったく食べられず、看護師さんの勧めで痛み止めの注射をしてもらって少し落ち着きました。しかし薬の効果が切れるとまた痛みが酷くなり、二度目の痛み止めも体が慣れたのかあまり効かず、急遽レントゲン機材を部屋に持ち込んで腹部の状態をみることに・・・結果、腸内にビッシリとウンコが詰まっていて、それを排泄できなくて痛みが起こっていることがわかりました。すぐに浣腸されて5分間耐えるように言われたのですが、即効性のタイプなのか凄い勢いでお腹がゴロゴロ言い出して5分耐え切れずにトイレに駆け込んでいきました。その後は腹痛も引いて楽になりました。

それでも、まだ下腹部はジンジンと痛むんですが、指で痛みをさすると楽になるので全然余裕でした。それ以降は酷い痛みに悩まされることもなく、薬の効果で結核菌も少なくなってきて、鼻の穴からチューブを入れて胃液を取る検査を3日連続で行い、結核菌が見つからなかったので一般病棟に移りました。今までは部屋から出れないので、買い物は看護師さんに頼んでましたが、一般病棟になったら、売店に自分で買い物に行けるのがうれしかったです・・・でも個室の開放感と比べると別の苦労もあるんですよね・・・それはまた次の記事に書きたいと思います。


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